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木曽さわらおひつについて

お手入れと保管について

1)木製品は乾いたまま食材に触れると、食材の養分が吸収され、汚れやカビが付きやすくなります。吸収を防ぎ、洗いやすくするために、必ず、一度湿らせてからご使用下さい。

2)使用後は、しっかり洗って汚れを落として下さい。特に飯粒の付着は透明で見えにくいこともあり、洗ったはずでも残っている場合があります。これもカビや腐敗の原因になりますので柔らかいスポンジかシュロの束子を使って、お湯でしっかり洗い流してください。金属束子は削れてしまうので使わないで下さい。

3)食器洗い機・食器乾燥機はご使用いただけません。

4)木は「吸収する」ので、消毒する場合は洗剤を使わず、熱湯を流しかけることをお勧めします。

5)ヤニの発生やカビを防ぐため箱や袋に入れず、木が呼吸できる状態で保管して下さい。ホコリが気になる場合は、上に軽く紙をかけて下さい。

木の芳香が気になるときは

テルペン類という有効成分を多く含んだ木曽さわら材は、成分が揮発するために強い芳香を放ちます。臭いの感覚には個人差があり、この臭いを好まれる方と、耐え難い方がいらっしゃいます。木の臭いは使い続けるうちになくなりますが、どうしても気になる方は、日本酒を混ぜたぬるま湯で数回洗って下さい。アルコールで揮発成分が抑えられ、日本酒の香りで気にならなくなります。

ヤニが出てしまったら

有効成分は、主に樹脂(木が傷や腐敗から身を守る液)に含まれ、揮発を続けます。製品に仕上げられてからも、温度・湿度が上がると揮発が始まり、発散された樹液が行き場を失うと、製品の表面に固まってヤニとなります。ヤニを初めて見る方は「接着剤がはみ出ている」と驚くことになります。

ヤニそのものは人体に害はありませんが、ベタベタしますし、なめると苦い味がしますので、気持ち良いものではありません。これを防ぐには、揮発させないことと、揮発が始まっても表面に固まらないようにすることがポイントです。木が常に空気に触れていれば、樹脂は空中に拡散され、表面に固まりにくくなります。すぐお使いにならない場合も、箱やビニール袋での保管を避け、日陰で通気性がある場所をお選び下さい。蓋のついた製品の場合、中に紙を入れて置くと紙の方にヤニが付く傾向があるのでお勧めします。

ヤニが生じてしまった場合は、お湯に漬けてヤニを柔らかくしてから、アルコールで拭いてください。薬用アルコールがなければ、ウイスキー等の酒類でも代用できますが、なるべくアルコール度数の高いものをご使用下さい。シミは残りますが、ベタベタや苦味はきれいに除去できます。

使い続けるうちに黒くなってきてしまったら

残念ながら、無塗装の木製品はすべて、新品の色艶をそのまま保持することが出来ません。よく「何回使うと黒くなるものか」とも聞かれますが、お客様の地域の水質(鉄分が多いなど)によっても黒く変化するスピードは左右されます。黒くなるのは単なる汚れやカビとは限らず、水に含まれるミネラルの着色・カルキによる細胞の脱色などの要素もありますので、黒いから怖い・嫌だ、とは思わないで下さい。

黒っぽくくすんだ木製品を漂白する場合は、水で濡らし、レモンの汁を使ってタワシで磨き洗いして下さい。レモンには漂白効果がありますので、かなり美観がよくなります(レモン風味エキスでは代用できません。生のレモンをお使い下さい。)

タガがはずれてしまったら

木は、湿気が多いと膨張し、乾燥すると収縮します。そのため、冬場の乾燥期にはタガが緩む場合があります。

たががゆるんだり外れたりした場合は、逆さまにし、傷つかないようカマボコ板などを当ててトンカチで打ち、はめ込んでください。

溝の箇所にタガを戻して水をかければ、またしっかりとはまります。

このようなご使用は、製品がいたみやすいのでお避け下さい

一昼夜以上ご飯を入れっぱなしにしないで下さい。全く乾く時間がない状態はカビや腐食の原因になります。必ず乾く時間を毎日設けて下さい。

直射日光やエアコンの風、ストーブなどの熱気は、表面だけを急激に乾燥させ、ヒビ割れ・変形・タガ落ちの原因になりますので、木製品に当たらないようにご注意下さい。